肩関節痛
代表疾患は、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩・四十肩)ですが、なぜか、肩関節痛は放置される方が多いのが現状のようです。痛み、運動障害(背中に手が届かないなど)の症状がでれば、早期(可能なら一か月以内)に受診していただき、早くから治療を開始することで治療期間の短縮に繋がります。症状が現れた時点で、肩周囲のモーターコントロールはすでに崩れており、病態が悪化し、肩関節拘縮(靭帯の短縮)を生じてしまうと治療が長期化してしまうことが多い関節です。検査としては、超音波検査が有用であり、五十肩と思っていても、実は肩腱板断裂(肩の重要な腱の断裂)であった症例も多いです。超音波を用いると腱板断裂の有無(※1)は数分で診断できます。肩疾患の治療は鎮痛目的に物理療法、投薬、トリガーポイント注射、ヒアルロン酸関節注射を組み合わせて行います。モーターコントロールの障害が強い場合は運動器リハビリテーションの適応となります。
(※1)必要であれば他病院への紹介(手術を要することもあります)